4月から始まった狭山市のオブジェ制作も、6月で5回目となりました。
当初から庭連メンバーが中心となり、また狭山市ということもあり東日本の庭連メンバーがメインとなることは想定していました。
ただこのプロジェクト自体が庭連全体の活動になるので、できるだけ多くの人の力でこのオブジェを完成させたいという思いもありました。
ちょうど6月に庭連主催の大北氏、豊蔵氏の講演会が初めて関東で行われるということもあり、その講演後に日程を合わせて全国の庭連メンバーでオブジェ制作にあたりました。
全国の庭連メンバーが集まるこの機会を自分の中でとても重要視してました。
実際庭連のメンバーとは以前から知っていた人、年一の新年会であう人もいれば、月一のスカイプ会議でしか話していない人もいます。
同じ庭の仕事をして同じ志を持つ仲間とノミと玄翁をもって作品づくりができる。
最高な時間です!
実際6月の制作活動の日はいつもの埼玉、神奈川、東京メンバーに加えて四国、大阪、宮城から参戦してもらい総勢14名で石をひたすら叩いていました。
その光景たる、少し遠くから見て鳥肌が立ちました。
そして各々の石の扱い、考え方、の違いに驚かされ、今回は自分自身の石についてのこだわりが崩れ落ちた日でもありました。
少し無茶ぶりされたとはいえ自分は今回のプロジェクトのリーダーに任命され、自分の想いから湧き出たこの作品に全国から集まった庭師たちが必死に石を加工する姿を見せられたら、大げさですがもう死んでもいいものを完成させるしかない。
このプロジェクトが始まった頃のプレッシャーはだいぶ自分の中で馴染んできました。
そのプレッシャーは今では自分の中の一部となり、そして新たなプレッシャーなのか欲望なのかわからないけど、もっともっとというのどの渇きのようなものとの戦いが現れ始めました。
6月に入って全体の工程では折り返し地点を過ぎました。
ここ1,2回の活動でかなりペースアップして、このままの勢いで押していくぞーという思いと、いやいやこのまま進むんじゃなくてもうちょいなんかあるんじゃないのーという思いの天使と悪魔、まぁどっちが天使か悪魔かわからないけどそんな状況でもあります。
常識や理想の法則から外れてしまったいわば不条理なのかもしれない。
世の中って矛盾だらけだけど、形として表現し何かを解明したいという人としての欲求が根底にはあり、その力こそが作品に命を吹き込むのでしょうか。
後半戦は更に気持ちをこめて向かいたいと思います。